【この記事は2019年2月19日に最新情報を追記しました】
今回は最近よく耳にする「インバウンドビジネス」と美容室・サロンの関連性と、今後の市場動向をまとめました!
外国人観光客が増え続ける日本で、美容室・サロンの経営者の方に今是非知ってほしい!すぐに取り組んでほしい!と言える情報です。
1. インバウンドビジネスとは?
2. インバウンドビジネスにおける美容業界
3. インバウンドビジネス対策におけるメリット・デメリットは?
4.美容室・サロンがやるべきインバウンド対策は?
1. インバウンドビジネスとは?
皆さんは、「インバウンドビジネス」という言葉を耳にしたことはありませんか?
「インバウンド」とは、外国から日本に訪れる旅行者のことを指します。
そして、そういった外国人旅行者をターゲットとしたビジネスを「インバウンドビジネス」と言います。
わかりやすく言うと、観光地やホテルなどの外国人勧誘ですね。
1-1. 年々増加する外国人観光客
日本では年々このインバウンドが増加しており、2003年からは「ビジット・ジャパン」を推進してきました。
そして2016年にはこのインバウンドが2,400万人を超え、更に2020年オリンピックに向け政府は4,000万人のインバウンドを目標としています。
1-2. 近年のインバウンドビジネスの動向
今までは中国人インバウンドの“爆買い”と呼ばれるような、モノを購買する消費動向でした。
しかし最近では、インバウンドの一人当たりの旅行支出は減少傾向にあります。
その一方で、免税店などの売上は客単価こそ下がっているものの、年々最高記録を更新しています。
これはインバウンドが増加していることと、中国人が高単価な物を購買していた時代とは違い、化粧品や食料品といった日用品の購買が増えているからと言えます。
それと並行し、“モノ消費”だった動向から、体験やサービスを受ける“コト消費”の需要が高くなってきています。
2. インバウンドビジネスにおける美容業界
ではこのインバウンドビジネスに、美容業界はどのような関わりがあるのでしょうか?
2-1.実は世界遺産観光よりも人気の美容室・サロン利用!
インバウンドビジネスと美容室・サロンはあまり関係ないのでは?と感じる方も多いかもしれません。
実際に以前のインバウンドビジネスの動向はそうだったように思います。
しかし、ある調査で外国人に「日本でやってみたいこと」を調査した結果、世界遺産や名所などに観光したいという答え以上に、美容室・サロンへ行ってみたい!という答えが上回ったのです!
また、化粧品や美容グッズの購入は上位にランクインしており、美容業界としてはとても嬉しい結果となっています。
2-2.美容室・サロンの利用がインバウンドに人気の理由は?
ではなぜ今、日本の美容室・サロンの利用がインバウンドに人気なのでしょうか?
来日経験のあるアジア圏の女性を対象としたある調査で、「美容で憧れる国」の1位に選ばれています!
またある調査では美意識が高い国の1位に選ばれるなど、日本は私たち日本人が思っているよりも、外国人から見ると美容の国なのです。
そしてもう一つ、理由として挙げられるのが、メイドインジャパンへの信頼です。
世界でも高品質に認識がある、メイドインジャパンは美容業界でも同じで、化粧品や美容グッズだけでなく、施術に関しても丁寧で上手というイメージがあるのかもしれません。
2-3.インバウンドの日本の美容室・サロン利用の満足度
実際にインバウンドの方で、美容室・サロンに訪れたことのある方はどのような反応なのでしょうか?
美容室、ネイルサロン、エステティックサロンを利用したことのあるインバウンドの方へのある調査では、8割以上が満足と回答しています!これはとても嬉しい数字ですよね。
では、どのような点に満足したのでしょうか?
・丁寧なカウンセリング
・美容技術の高さ
などが挙げられています。
日本人にとって、美容室・サロンは清潔で当たり前と思っていることも、外国の方からするととても高評価のようで、一番に満足したポイントとなっています。
また、日本人のおもてなしの心は、やはり外国人に人気のようで、丁寧な対応や行き届いた気配りに驚かれる方も多いようです。
そして、美容技術の高さも高評価で、これは美容師さんにとってすごく嬉しいことですよね。
日本人の美意識の高さや、丁寧で細かなところまで気付けることがこの結果に繋がっているのかもしれません。
2-4.インバウンドの方が日本の美容室・サロンで使う平均単価
訪日外国人で最も多い国は、2017年度では1位中国、次いで韓国、台湾、香港と続きます。
このランキング上位の4ヵ国の日本で美容室・サロンを利用したことがある方を対象とした、ある調査で平均単価が日本人の平均単価よりも高いことがわかりました。
この調査では、美容室・ネイルサロン・エステティックサロン・リラクゼーションサロン・まつ毛エクステサロンが対象となっているのですが、その全てで日本人よりも上回っています。
これは日本で美容室・サロンに行ってみたい!という外国人が、せっかく来たのだからという気持ちや、安さよりも満足感を得たい!という気持ちもあると思います。
しかし、私たち日本人であれば高額な施術は、初めて行く美容室・サロンよりも、長く付き合いがあり信頼している美容室・サロンでお願いしたいと考えますよね。
ですから、日本の美容技術の高さを信頼していることへの現れとも考えられますよね。
2-5.中国という巨大市場に日本の美容業界が進出
このリピーター集客ラボを運営する私、アクティブメディアの清水は、永田町にある参議院議員会館で国会議員の方々を中心に定期開催されている『ヘルス&ビューティー産業研究会』という会の事務局をしておりまして、販促の専門家としてセミナー登壇をさせていただくこともあるのですが、その研究会の中で「中国」というキーワードが最近目立つようになりました。
その内容を要約すると「日本の美容産業が、いかにして中国と仲良くしていくか?」といったものです。
・観光客を取り込む
・スタッフを雇用する
・日本の商品を輸出する
・日本の技術を輸出する
・中国でサロンを開業する
などが、よく話題となります。
ということでこの章では、中国のビューティー産業について少しだけお話したいと思います。
2-5-1.中国の市場規模は日本の7倍近くに成長予定!?
「2020年までに美容産業の生産額が約16兆2100億円を突破する」と中国の新聞で報じられ、市場規模は拡大し続けています。
※引用:新華社通信(2018年10月)
少子高齢化で業界の縮小が見込まれるいまの日本の美容産業の生産額は『2兆4341億円ほど』ですので、中国は日本の7倍近く規模になります。
※引用:政府統計「経済センサス」(平成28年)
エステ:約2292億円
美容室:約1兆6477億円
理容室:約4960億円
ネイル:約277億円
リラク:約335億円
2-5-2.日本式サロンが人気
この巨大市場で人気なのがメイド・イン・ジャパンの美容機器や化粧品を使い、日本式の技術・接客でもてなす日式(←日本流)サロンです。『日本の美容技術や商品がいま世界中で高く評価されている』というのは、あなたも聞いたことがあるのではないでしょうか。
中国も例外ではなく、中国人女性の間で日本の美容サービスへの関心が高まってきており、日式サロンを利用したい!日本に行ってサロンを利用したい!というニーズも大きくなってきています。
そのため中国都市部では『日式』を掲げた美容サロンが増えています。
そして、かなり人気もあるようで日式は中国の従来のサロンに比べ倍近い価格設定にも関わらず予約が連日埋まっているそうです。
2-5-3.日本の美容技術者の新しいフィールド
中国では全体的にサロンが増えているものの、『日式』と『従来』のサロンの技術格差が目立ってきているようです。
※ご注意:全般というわけではありません。中国にはもちろん素晴らしいサロンはたくさんあります。
日本では、美容師の場合は専門学校があり国家資格が必要です。エステティシャンやネイリストも技術スクールも多く、検定試験もあるので一定の技術力を得ることができます。
一方、中国では、美容学校に数ヶ月通っただけでサロンを開業するのが一般的なので、新規開業する従来のサロンと日式サロンとの技術格差があるようです。
そのため一部の中国人女性の間で「料金が高くても、高品質なサービスを受けたい」というニーズも増えてきているというわけです。
このような背景から、日本の美容業界も、この巨大市場を取り込む動きを活発化させています。
例えば、日本美容振興協会では上海にある美容専門学校と業務提携し日本人講師による技術指導を行っています。
※ちなみにこの日本人講師は、美容・理容・エステ・ネイル・リラクなど様々な業種がありますが、特にジェルネイルの技術講習が人気なんだそう。
産経新聞社の取材にて日本美容振興協会の理事長である榊原氏は、「中国からの講師依頼は多く、日本の技術が高く評価されている手応えを感じている。技術を磨いたベテランに新しい活動の場を作ることで、業界で働く人たちの地位向上に繋がる。」と、その意義を話されています。
『日本の美容技術者が海外に自分の技術を教えに行く』
これまでも、こうした活動をされている方はいましたが、
・ものすごく高い技術を持っていて業界で高く評価されている人
・語学が堪能な人
・海外にツテがある人
など、あくまで少数だったと思います。
しかし、これからは違います。
中国という巨大市場にニーズが生まれたこと。
自動翻訳などの技術が進歩し言葉の壁が無くなりつつあること。(後の章で紹介します)
以上の理由から、日本の技術者の将来の選択肢としてもっと一般的に今後なると私は予想しています。
「自分のサロンを開業する!」という将来のビジョンももちろん素敵ですが、せっかく高い技術を持っているんですから「高い技術を世界に教えて世界の美容業界で確固たる地位を築いていき美容業界を活性化させていく!」そんな未来も素敵ですよね^^
我ら美容業界に携わる者の行く道が広がった感じがします。
3. インバウンドビジネス対策におけるメリット・デメリットは?
インバウンドビジネス対策を上記で挙げてきましたが、実際に美容室・サロンにとってのメリット・デメリットはどのようなことがあるのでしょうか?
3-1.インバウンドビジネス対策のメリット
3-1-1.売上UPが図れる
美容業界がインバウンドビジネス対策を行うことで挙げられる一番のメリットは、やはり売上の上昇でしょう。
インバウンドビジネスの市場は、外国人旅行者が年々増えている今、急速に拡大しています。
そして上記でも述べたように、物を買う“モノ消費”から、体験する“コト消費”へと変わってきているのが現状です。
“コト消費”に変わってきている、外国人の“美容の国、日本”という認識、そして世界から信頼される、日本のおもてなしの心。
このようなことから、日本の美容室・サロンに行ってみたい!と思っているインバウンドの方が増えているのです。
そこを取り込むことができれば、確実に売上UPを図ることが可能です。
上記でも挙げたように、インバウンドの美容室・サロンでの平均単価は日本人の平均単価に比べ高い傾向にあります。
単価の高いお客様が多く来店すれば、必ず売上は上がりますよね。
3-1-2.トップになれる可能性もある
インバウンドビジネス対策を行っている美容室・サロンもありますが、まだあまり数は多くありません。
ですから、インバウンドビジネスの美容業界においてトップになることも望めます。
3-1-3.美容業界だけでなく、日本全体への貢献
インバウンドビジネスは言ってみれば、世界に日本ファンを増やすことでもあります。
日本のファンは言い過ぎかもしれませんが、「日本の美容」のファンを作ることは可能ですよね。
これは美容業界にとっても、日本にとっても大きな貢献になります。
3-2.インバウンドビジネス対策のデメリット
良い事ばかり書きましたが、逆にインバウンドビジネス対策を行うことによるデメリットはないのでしょうか?
3-2-1.コミュニケーションが難しい
やはり言葉の壁があることで、コミュニケーションは大きな課題になります。
丁寧にカウンセリングを行っても、お互いのことが理解できていないこともあるかもしれません。
3-2-2.趣味嗜好の違い、髪質の違い
様々な国籍の方が日本に訪れ、美容室・サロンを利用するとなれば、文化の違いや、宗教、趣味嗜好も違います。
これは対応が難しいと感じてしまいますよね。
また、日本人の髪質とは全く異なる場合もあるでしょう。
日本の美容室・サロンに一番多く訪れる、中国・韓国・台湾の方であれば、大丈夫でしょうが、アジア圏以外だと髪質も異なり困りますよね。
3-2-3.インバウンドビジネス対策が過度になると日本人客を減らすリスクも?
日本人にとって美容室・サロンは癒しの場でもあります。
それが観光地のようになってしまうのも考えものです。
また、日本人のお客様は日本人のマナーで来店されますが、国が違えばマナーも変わるもので、日本人のお客様にとって不快と感じてしまうこともあるかもしれません。
インバウンドビジネス対策が、日本人のお客様にとって不快になってしまわないよう、バランスを上手に取ることも必要かもしれませんね。
これらはデメリットではありますが、あらかじめ知っておくことで事前に対策することができます。
言葉の壁を、アプリなどのツールを用いたり、写真を見せながらのカウンセリングをしたり…また、海外ではチップの文化があったり、日本では施術後に首や肩を揉んだりなど、こういった違いに戸惑う外国人のために、文化の違いもあらかじめ理解し対策を講じることも大事なことだと言えます。
4.美容室・サロンがやるべきインバウンド対策は?
ではこうした、インバウンドの日本での美容業界への需要が高まり、今後も拡大が見込まれるインバウンドビジネスにおいて、美容室・サロンでどんな対策を行うべきでしょうか?
4-1.まずは集客!インバウンド集客対策は?
インバウンドの美容業界への需要は高くなっているなら、是非経営する美容室・サロンに足を運んでいただきたいですよね。
しかもインバウンドビジネスは今後も拡大していく見込み大ですから、たくさんのお客様を呼べるチャンスでもあります。
4-1-1.美容体験ツアーに登録
実は既に、美容サロンサービスを受けることができるツアーや観光ルートの提供は行われています。
2018年2月に「HENSHINメニュー」という美容体験ツアーが、中国人インバウンド向けに「Beauty Park玩美花园(ガンビカエン)」を運営する株式会社オーエスから開始されました。
ツアー内容は、ヘッドスパ、トリートメント、フルメイク・ヘアアレンジなどの施術を受けることができるというものです。
これは、インバウンド集客プロジェクトの「インバウンドビューティープロジェクト」に加盟する美容室・サロンでのみできるサービスとなっています。
今後は中国人だけでなく、他アジア圏のインバウンドも考えているということですから、検討してみるのも良いかもしれません。
Beauty Park玩美花园 公式HP → https://www.beauty-park.cn/
また、この美容体験ツアーでは中国人インバウンドを快適におもてなしするために、WeChatPaymentという決済サービスを導入しています。
これは中国版LINEと言われるメッセージツールのWeChatのサービスの一つで、中国で広く普及している決済手段となっています。
このように中国で普及している決済手段を導入することで、中国人インバウンドを受け入れやすい体制づくりをしています。
※公式サイト → https://www.wechat.com/ja/
4-1-2.外国の口コミサイトへの登録
中国の「大衆点評」という口コミサイトをご存知でしょうか?
これは中国最大の口コミサイトで、登録ユーザー数は2.5億人を超えます。
ホテルやショッピングモール、美容室など様々なジャンルのお店が登録しています。
また、中国国内だけでなく、日本のお店も登録できることから、中国人が日本に訪れる際にはチェックすることは間違いないでしょう。2017年度の訪日国1位は中国ですから、とても期待できますよね。
※公式サイト → https://www.dianping.com/
4-1-3.観光局やホテルを活用する
また、外国人を受け入れていることを認知してもらうため、観光局に登録している美容室・サロンもあります。
観光局に登録していると、空港やホテルなどに外国語のチラシや観光案内の冊子に店舗の情報を記載してもらうこともできます。
また観光局主催のセミナーに参加できるなど、インバウンドビジネスの勉強にもなります。
他にも、独自で近隣ホテルにお願いし、コンセルジュの方に外国人で美容室・サロンに行きたいといった方をご案内してもらったり、ということもあるようです。
コンセルジュの方も、最近美容室・サロンに行きたいと希望する方が増えているけど、外国人OKの店舗を探すのが大変と言った声もあるようです。
4-1-4.銀聯カードや免税、Wi-Fiを完備
銀聯カードとは中国を中心に展開している世界ナンバーワン実績の、クレジットカードです。
特に日本は中国から訪れる方がとても多いので、銀聯カードを対応にしておくことも集客に繋げられるチャンスと言えます。
※公式サイト → https://www.unionpayintl.com/jp/
また、2014年から消耗品も免税の対象となりました。
そして、美容グッズの購入はインバウンドの日本でやりたいことの上位に入っています。
免税のシールを店舗に貼っておくことで、美容グッズの購入に足を運ぶインバウンドの方は増える可能性が高いです。
これは今や主流となっていますが、店内のWi-Fi設備。
私たち日本人が外国へ観光に行くときにも、Wi-Fiの設備が整っているとすごく便利ですよね。それと同じように、インバウンドの方にとってもWi-Fi設備は重要です。
また、SNSで美容室・サロンでの体験を拡散してくれたり…これは非常に大きなメリットと言えます。
4-1-5.着付けメニューや着物レンタル店との提携
以前から、日本で着物を着たいという外国人の方は多いですが、“モノ消費”から“コト消費”に変化している今、着物の需要も高くなっています。
店舗で着付けはできなくても、レンタル店と提携しヘアメイクを行うなど、やり方次第では大きな集客が見込めます。
4-1-6.SNSの活用
また、日本で“インスタ映え”の商品やお店が大人気なように、インバウンドの方たちも、旅行に来た日本でたくさんの写真を撮りたいと思っているでしょうし、SNSに載せたいと考えている方も多いはずです。
実際に今、世界遺産や名所と呼ばれるような場所ではないところに、SNSで見て来た!というインバウンドの方は多いんです。
SNSのハッシュタグを外国語でも用いて、行ってみたい!と思ってもらえるような内装やスタイリング、カラー技術を投稿するのもありですよね。
外国人が好みそうなポップなカラーや、派手なデザイン、外国で人気の日本アニメのヘアスタイルなんかも良いかもしれません!
4-2.外国語対応!様々な国からのお客様…どうやって対応すべき?
集客対策をし、いざ外国人が来店された時に一番に困るのは、言葉の壁ですよね…。
既に美容室・サロンに、外国語教室を招いてレッスンを受けたり、外国語教室の受講を支援する美容室・サロンもあるようです。
しかしこれは、本来の美容業務や技術向上の練習の時間を削ったり、時間的にも金銭的にも難しい!という美容室・サロンも多いと思います。
4-2-1.人工知能(AI)の自動翻訳で言葉の壁を超える
手っ取り早くインバウンド接客対応をするのであれば、外国語対応アプリを利用するのも手ですよね。
例えば、2018年10月10日に発売されたGoogleのPixel。
Pixelは、40ヵ国語に対応するリアルタイム翻訳ができるものです。
これまでの翻訳は単語ごとに翻訳する使用だったため英文を和訳すると不自然になることが多かったのですよね。
しかし、Pixelは人工知能が用いられているので自然な文の流れを分析して、文章としてより自然な翻訳結果が得られるようになっています。
こちらを活用することで言葉の壁をなくして、美容室・サロン本来のサービスを外国人のお客様にも提供できるようになる可能性が高まります。
私が考えた美容室・サロンでの使い方は以下のような感じです。
↓
②サロンスタッフがイヤホンをする。
外国人のお客様もイヤホンをする。
↓
③サロンスタッフと外国人のお客様のそれぞれがイヤホンに付属されたボタンを押して翻訳して欲しい言語を伝える。
(例)OK、グーグル。日本語に翻訳して。
(例)OK、Google。To translate Japanese into English。
↓
④外国人のお客様とサロンスタッフがそれぞれの言語で話しかける。
↓
⑤イヤホンからは翻訳された音声がリアルタイムで聞こえる。
といった感じで言語の壁をこえて良質なコミュケーションをとることが可能になります。
実はこれ、2017年10月にアメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリアなど英語圏で先行的にリリースされていました。
私は2018年の頭くらいにアメリカに行った時に、英語が全く話せないヨルダン人のおじさんとPixelを使って会話をした経験があります。
「これはメチャクチャすごい!翻訳こん〇ゃくだ!」と感動して日本にも持ち帰ろうと思いましたが、当時はまだアメリカに住所がないと購入できなくて悔しい思いをしたのを今でも覚えています…
これがついに日本でも発売され、しかも価格が3,456円という激安価格!
アメリカでは当時159ドル(約18,000円)でした。
これ以外にもili(イリー)なんていうものもありますし、美容業界向けのインバウンド対策のアプリや、サービスは出てきているので、ご自分の美容室・サロンに合ったものを取り入れてみてください。
4-3.人間の通訳さんで言葉の壁を超える
美容室、エステ、リラク、ネイル、アイビューティー、整体など業種に関わらず、お客様を施術するにあたっては、その人の体質や好みなどをニュアンスまで細かく聞き取る必要があります。
「大体こんな感じかな…」と何となくで施術してしまうと将来的に必ずトラブルまで発展するからです。
美容業界は個人経営や小規模サロンが多く、訪日外国人客の受け入れで一番の問題となるのが「外国語に対応できるスタッフがいない…」という言葉の壁です。
こうした言葉の壁を乗り越えて成功しているサロンでは「チャット通訳」というサービスを利用している場合が多いそうです。
チャット通訳とは、オンライン上で『人間』が通訳するものです。
↓ ↑
通訳:日本語が話せる中国人、もしくはその逆。
↓ ↑
サロン:日本人
という図式ですね。
前項にて『AI(人工知能)』による自動翻訳機を活用することで言葉の壁をクリアできるのでは?とお話しましたが、やはりAIはまだまだ発展途上なのか?はたまた、AIを活用する人間側の工夫が足りないのか?『人間』が通訳する方が上手くいっているようです。
中国向け日本美容情報サイト「Beauty Park玩美花园」を運営する株式会社オーエスさんでは、中国人観光客の予約をネットで受け付け、無料通信アプリ『微信(ウィーチャット)』で(中国版のLINEみたいなもの)『人間』の通訳が施術の詳細なオーダーを聞き取り、決済もネットを使って済ませることで、インバウンド対策を成功させているようです。
そして、今回私がオススメしたいのはクラウド通訳というサービスです。
クラウド通訳とは、スマホ・タブレットの画面上に『人間の通訳さん』を呼び出せるサービスで海外からのお客様との会話をサポートしてくれるものです。
『人間の通訳さん』だから細かいニュアンスまで聞き取れるというだけでなく、ワンタップで簡単に接続できる使い勝手の良さや、月額2,000円~という低価格と、長期契約などの縛りがないのもサロン経営者には魅力です。
あなたの経営するサロンがあるエリアは外国人観光客が多い!
これから受け入れていきたい!
という方は気軽に試せるクラウド通訳がオススメです。
運営するのは格安SIM「mineo」などで有名なケイ・オプティコムさんです。
ショッピングビルPARCOのインフォメーションカウンターでも利用され大活躍しているしっかりしたサービスですよ^^
『クラウド通訳』に関してもっと詳しく知りたい!という方はこちら(↓)からお問合せください。
※『クラウド通訳について』と一文をお願いします。
資料やデモ動画などをメールで送付いたします。
言葉の壁をどのように乗り越えるか?
今後、国際化が進む日本の美容業界の課題になりそうです。
それを助けてくれるツールも出てきていますので積極的に利用していきたいですね★
4-4.インバウンドが求める美容室・サロンってどんなところ?
日本の美容室・サロン利用を実際に体験し満足したインバウンドの方の回答のように、清潔感や高い施術ももちろんですが、おもてなしの心は日本ならではのものですよね。
言葉で上手くコミュニケーションが取れなくても、誠意を持って笑顔で丁寧に対応していれば気持ちは伝わるはずです。
他にもインバウンドが、日本に来てやりたいことの上位の化粧品や美容グッズを買いたいという調査結果があります。
もちろん、化粧品店やドラッグストアなどで買うことが多いのでしょうが、美容室・サロンの店販を目的に美容室・サロンに訪れるインバウンドの方も多いようです。
メイドインジャパンの信頼もあり、日本の美容グッズはインバウンドに人気です。
美容室・サロンの店販を質の良い日本製の物を取り扱ったり、自店オリジナルの商品を作るのも一つの手かもしれません。
以上、インバウンドビジネスと美容業界の需要を踏まえ、今後美容室・サロンで取り入れてほしいことをまとめました!
美容室・サロンによっては、外国人?ピンと来ない!という方もいるかもしれません。
しかし、インバウンドビジネスの市場は拡大しており、美容業界も重要な役割を担っています!
いざ、インバウンドの方が来店した時に慌てず、いつものようにスムーズに対応できるように、ご自分の美容室・サロンで実践できそうなことを参考にしてみてください!
新たなビジネスチャンスを考えている美容室・サロンの経営者の方は、是非インバウンドビジネスを視野に入れてみてくださいね!