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美容師・サロンワーカーに役立つ資格まとめ

美容師・サロンワーカーに役立つ資格まとめ

美容師をしていると、髪のことだけではなく、美容に関する様々な知識が必要になることがあります。

例えば、美容室のヘアカタログの撮影で、メイクを行ったりしますよね。
またお客様から美容に関する質問をされることもあると思います。そんな時に的確なアドバイスができる美容師さんだと、お客様からの信頼もぐっと上がります。

そこで今回、美容師が美容師免許の他に、持っておくと役に立つ資格の情報を集めました。

絶対に持っていると良いというわけではありませんが、資格の勉強をすることでスキルアップが目指せますし、幅広い知識は自信が持てますよね。
スキルアップをしたいと考えている美容師さんは、是非参考にしてみてください。

 

1. 美容師関連の資格

まずは美容師関連の資格からご紹介します。美容師に関係のある資格ですから、実際に役に立つ場面も多いはずです。


1-1.ヘアケアマイスター認定試験

ヘアケアマイスターとは、日本ヘアケアマイスター協会が実施している認定制度です。
“美容業界において名誉と権威ある称号”と言われており、ご存知の方も多いと思います。

これまで以上にお客様が美容師に求める技術やサービスが高くなっている今の時代に、そういったお客様のご要望に応えるための能力開発の場として設けられた資格です。

美容室はヘアケアマイスターの育成を通して、お客様が求める技術やサービスの品質を保証し、これまで以上にお客様に信頼と安心を与えるサロンを目指すことができます。

<特徴>

ヘアケアマイスターの資格を取得すると、プロとしてお客様へ3つの説明責任が生じます。
説明責任とは、お客様が感じている不安を取り信頼関係を作り、安心感を与える為のものです。これらにより、お客様を心から癒すことが出来ると考えられています。

1. 現状説明お客様の髪質やダメージの具合をチェックし、お客様の今の髪の状態がどのような状態になっているのか、お客様に理解してもらうことです。

2. 技術説明お客様の現状を踏まえた上で行う技術の説明をします。お客様へ「○○だから、△△をする」といった説明をし、お客様に安心感を与えます。

3. お手入れ方法の説明自宅で行うお手入れ方法や、スタイリングのやり方などの説明です。プロとしてこれらは料金に含まれていると考えられています。

 

<受験資格>

ヘアケアマイスター認定試験を受けるには、美容師、理容師の国家免許を取得し、現在美容師、理容師として仕事に従事している方に限られています。

 

<試験の種類>

プライマリーコース(毛質の健康)

ミドルコース(カラー・パーマ)

ヘアケアマイスター1次(スキャルプ・皮膚科学)

ヘアケアマイスター2次(コミュニケーションスキル)

以上のコースがあります。
全て協会編集の公式教則本から出題されます。
コースはプライマリーコースから受け、受かった人だけが次のレベルの試験を受けることが出来ます。

申し込みは協会会員ディーラーやメーカー、美容学校からの申し込みとなります。取引先に協会会員ディーラーがいない場合は、協会が対応してくれるようです。

日本ヘアケアマイスター協会公式HP → https://www.jhcma.or.jp/


1-2.管理美容師

管理美容師とは、美容室を開業する際に必要な資格です。
美容師が一人だけで営業する場合は必要ありませんが、他の美容師を雇う予定であれば必要になるので、いずれ独立したい方や開業する予定の方は取得しておいて間違いないでしょう。

<受験資格>

「美容師の免許を受けた後、3年以上美容の業務に従事し、かつ厚生労働大臣の定める基準に従い都道府県知事が指定した講習会の過程を修了した者でなければならない」と規定されています。ですので、3年以上美容師の仕事に就いてれば、管理美容師の資格取得の為の講習会を受けることが出来ます。

 

<講習内容>

公衆衛生を4時間、理・美容所の衛生管理を14時間これらを3日間で受講します。
全ての講座を受講し、効果があったと判断された方に修了証書が交付されます。

理容師美容師試験研修センター → https://www.rbc.or.jp/workshop/


1-3.福祉美容師資格認定証

福祉美容師とは、高齢者や障害のある方の為に、自宅や介護施設などへ出張し、施術を行うことが出来る美容師のことを言います。

高齢化社会が進んでいる今、高齢者や介護が必要な方が増え、訪問美容の需要が高くなっているので、持っているとこれから役に立つ可能性が高い資格と言えます。

<特徴>

基本的には特別な資格が無くても施術を行うことは可能ですが、介護が必要な方への施術の為、安全面を考えると資格を取得していた方が良いでしょう。

国家資格ではなく、NPOや厚生労働省認定の協会が付与している資格です。
ですので、資格を取る費用や日数などが異なります。
自分に合ったところを選ぶのが良いでしょう。

 

<受講資格>

美容師免許を取得している者と定めているところがほとんどです。

 

<講習内容>

機関によって違いはありますが、基本的には養成講座を受講して取得します。
ここでは2つの機関の紹介をしておきますので、気になっている方は是非参考にしてみてください。

認証NPO法人 日本理美容福祉協会「福祉理美容師養成講座」

自宅学習と、2日間の実技講習で資格を取得します。テキストによる自宅学習をレポートで提出し、合格すると講義・実技講習の受講が出来ます。試験は無いので、全てを受講すると「認定福祉美容介護士」の資格を取得出来ます。

※NPO法人 日本理美容福祉協会 → https://www.f-npo.org/academy.html
NPO全国介護理美容福祉協会「福祉理美容養成コース」

4日間で28時間の講習を受けることで、資格の取得をすることが出来ます。福祉の現場での施術の注意点や、高齢者や障害者のある方に対応する訪問理美容の理論と技術を身に付けることが出来ます。また、実際に訪問美容をする際の準備や手続きなどのサポートをしてもらえます。

※NPO全国介護理美容福祉協会 → https://www.npobl.or.jp/

 

2. 色彩関連の資格

色彩関連の資格には様々な種類があります。目的や学習内容が違うため、自分が取得したい資格を選ぶ必要があります。こちらではいくつかの色彩関連の資格をまとめました。


2-1.色彩検定

色彩検定は、文部科学省後援の検定試験です。
公益社団法人色彩検定協会によって、毎年6月と11月に試験が実施されています。

<特徴>

「色に関する知識や技能」を理論的、系統的に学ぶことで、「理論に裏付けられた色彩の実践的活用能力」を身に付けることが出来ます。

 

<試験の種類>

3級 初めて色彩を学ぶ方向け
2級 実務に応用したい方向け
1級 プロフェッショナル向け
UC級 一般社会人・公共、福祉、設計者など2018年冬期より新設されました。

公益社団法人色彩検定協会 → https://www.aft.or.jp/


2-2.カラーコーディネーター検定

カラーコーディネーター検定は、東京商工会議所が実施している検定試験です。
試験は、毎年6月と12月に実施されています。

<特徴>

色の性質や特性など、色彩の知識を身に付けることで、色の持つ効果をビジネスシーンに活かすことが出来ます。
仕事に役立つ実践的な色彩の知識を学ぶことが出来ます。

 

<試験の種類>

1級から3級まで1級のみ、いずれかから1つ選択になります。
第一分野「ファッション色彩」第二分野「商品色彩」第三分野「環境色彩」

カラーコーディネーター検定試験 公式サイト → https://www.kentei.org/sp/color/


2-3. 色彩技能パーソナルカラー検定

色彩技能パーソナルカラー検定は、日本パーソナルカラー協会が実施する試験です。

<特徴>

実務上必要な「色の見分け」に重点を置いた「実際に色を見分ける実力があるかどうか」を重視した試験です。色彩学に基づいて「色の属性による効果」として理論家した、パーソナルカラー理論は特許を取得しています。

 

<試験の種類>

モジュール1(初級)モジュール2(中級)モジュール3(上級)

日本パーソナルカラー協会 → https://www.p-color.jp/sp/


2-4.パーソナルカラリスト検定

パーソナルカラリスト検定は、日本カラリスト協会が実施する試験です。

美容・ファッション業界の仕事に就いている方だけでなく、ブライダルの演出や着付けなどへの応用に活かしたり、また一般の方でも基本的な色彩知識や配色調和の知識を身に付けることにより、日常生活に豊かさを与えることを目的として実施される検定試験です。

<特徴>

「人と色」に着目した、色彩知識と配色調和を身に付けることができます。色彩や配色調和を学び、技術を磨くことが出来るので、様々な仕事で役立ちます。毎日の洋服選びや、インテリアなどにも応用して、日常を豊かに彩ることが出来ます。

 

<試験の種類>

1級から3級まで

日本カラリスト協会 → https://www.personal-colorist.org/

 

3. メイク関連の資格

メイク関連の資格は、サロンカタログの撮影や、雑誌などでの撮影でメイクまで行うことも多いと思います。
そんな時に実際に役に立つ知識も多いので、勉強していても損はないと思います。


3-1.日本メイクアップ技術検定

日本メイクアップ技術検定は、JMA(日本メイクアップ技術検定協会)の定める、正しいメイク基準の認定資格です。
国際的に通用するメイクアップアーティストを育成するという目的で実施されています。

 

<特徴>

全ての試験で、実技試験が行われています。
3級・2級では決められたメイクを行いますが、1級になるとカウンセリングから行い、モデルの要望を聞きメイクを行っていきます。

 

<資格の種類>

1級から3級まで3級から順に合格しないと上の級は受験出来ません。

日本メイクアップ技術検定 → https://www.jma-makeup.or.jp/exam/makeupj/


3-2.メイクアップアドバイザー検定

メイクアップアドバイザー検定は、JMA(日本メイクアップ技術検定協会)が実施している資格試験です。
スキンケア、メイクアップ、顔分析、色彩、皮膚などの基礎知識力に特化した検定です。

<特徴>

肌タイプや顔型分析などで、似合うメイクや、肌に合わせた化粧品や正しい使い方を学べます。メイクの知識だけでなく、スキンケアや肌トラブルについての知識も身に付けることが出来ます。

 

<資格の種類>

1級から3級まで誰でも受験可能

日本メイクアップアドバイザー検定 → https://www.jma-makeup.or.jp/exam/advisor-makeup/


3-3.日本化粧品検定

日本化粧品検定は、日本化粧品検定協会が実施している資格試験です。
化粧品・美容に関する知識の向上と普及を目的とした検定です。

<特徴>

化粧品に関する知識だけでなく、美容皮膚科学や美容に関する法律などの内容もあり、美容に関する知識を幅広く学べます。
化粧品の良し悪しを評価するためではなく、化粧品の中身や働きを理解し、目的に合わせた使用が出来ることを目指しています。

 

<資格の種類>

1級から3級まで3級は無料で受けられる誰でも受験可能

日本化粧品検定 → https://cosme-ken.org/


3-4.メイクセラピー検定

メイクセラピー検定とは、メイクセラピストジャパン・メイクセラピー検定事務局が認定するメイクセラピーの知識と技術に関する資格試験です。

<特徴>

心理カウンセリングの手法を取り入れたメイクアップ技法で、化粧療法の一環として位置づけられています。
外見を綺麗にするだけだはなく、心理カウンセリングによってメンタルサポートすることを目的としています。

 

<資格の種類>

3級から1級、特級まで2級までは受験資格なし3級は在宅筆記のみで受けやすい。

メイクセラピー検定 → https://www.maketherapy.com/

 

4. エステ関連の資格

エステティシャンの資格は、たくさんの団体や企業が主催しています。
ですから、ここでは日本で最も有名な日本エステティック協会の資格をご紹介します。


4-1.日本エステティック協会の認定エステティシャン

<特徴>

エステティシャンの養成や、エステティックの調査・研究を行っています。
日本国内でのエステティックの普及や発展を目的として設立されました。

 

<資格の種類>

認定トータルエステティックアドバイザー(TEA)
認定エステティシャン
認定フェイシャルエステティシャン
認定ボディエステティシャン

日本エステティック協会 → https://ajesthe.jp/

 

5. ネイル、まつ毛関連の資格

ネイルやまつ毛エクステの資格は、あまり必要ないと考える方も多いかもしれませんが、最近の美容室ではネイルやまつ毛エクステが出来る美容室も多いので、知識があることで活かせる場面もあると思います。


5-1.ネイリスト技能検定

ネイリスト技能検定は、日本ネイリスト検定試験センターが実施する資格試験です。
国際的に通用出来るネイリストの育成を目指しています。

<特徴>

正しいネイリストの技術と向上を目的とした資格試験です。全ての試験で実技があります。

 

<資格の種類>

1級から3級まで3級から受けて合格しないと上のレベルを受験できない。

ネイリスト技能検定 → https://www.nail-kentei.or.jp/


5-2.プロアイリスト技能検定

プロアイリスト技能検定は、日本まつげエクステ協会が実施する資格試験です。

他にもアイリストの認定試験を実施する団体はありますが、アイリストになるには美容師免許が必須なので、既に美容師免許を取得している美容師さんには、もうひとつのウリになるかもしれません。

<特徴>

まつ毛エクステの資格試験では唯一、「内閣総理大臣認証法人 職業技能評価機構認定」という認定をされています。
特許庁の商標登録もされていて、合格すると「プロアイリスト」という呼称が使用出来ます。

 

<資格の種類>

3級から1級、プロアイリスト認定講師

プロアイリスト技能検定 → https://www.eyelash-exte.jp/exam.html

 

6. その他、サロンワークで役立つ資格

ここでは美容師とは関係がないようで、でも実際にあると美容室で役に立つ資格をご紹介します。


6-1.ビューティー・コーディネーター検定

ビューティー・コーディネーター検定とは、日本ビューティー・コーディネーター協会が実施する資格試験です。
美容室の価値を上げる為に作られた、美容室の新しい職位です。

<特徴>

お客様のライフスタイルから、メイクやネイルまで、トータルでアドバイス出来る人材。そうすることで、『トータルでキレイになれる場所』に美容室を導くことを目指します。
お客様と美容師の間に立ち、カウンセリングから、アフターカウンセリングまで気を配り、お客様と美容師のマッチングも行います。

 

<資格の種類>

3級から1級まで日本ビューティー・コーディネーター協会全国大会の実施も行っています。

日本ビューティー・コーディネーター協会 → https://www.jbca.jp/


6-2.美容薬学検定

美容薬学検定は、薬学検定事務局が実施する資格試験です。
美容に関する薬学の知識レベルを、一定の基準で以って、客観的に評価する為に実施されています。

<特徴>

美容に関する知識を積極的に習得し、たくさんの商品の中から、自分に合う物や合わない物を正しく選べることを目指しています。

 

<資格の種類>

1種類のみ。
正解率によって1級、2級、不合格が決まります。

美容薬学検定 → https://www.yakugaku.or.jp/biyoken/


6-3.着付け技能検定

着付け技能検定は、全日本着付け技能センターが実施する資格試験です。
『着付け技能士』と呼ばれ、厚生労働省の認可を受ける国家資格です。

<特徴>

技能と地位の向上を目的に、職業能力開発促進法に基づいて実施されています。

 

<資格の種類>

1級と2級
1級は実務経験5年(大学・短大・高校専攻科卒の場合は3年)2級は実務経験2年という受験資格があります。

全日本着付け技能センター → https://www.kitsuke.or.jp/


以上、美容師さんが持っていると役に立つ資格をご紹介しました。

美容師免許という立派な資格があるので、それだけで十分にも感じますが、最近ではトータルビューティーサロンや、他の美容師と差を付けるために様々な資格をとっている美容師さんも少なくありません。
実際に幅広い知識を持っている美容師は、お客様へのアドバイスも様々な視点から応えられ、お客様からの信頼も厚くなります。また、どんな資格でも勉強し知識を得ることで、スキルアップや自信に繋がります。自分の強みを資格という客観的な方法で見つけることも出来ます。

スキルアップを目指す美容師さんは、資格取得も検討してみてください。

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