サロンオーナーからの質問

賃貸マンションでサロン開業【メリット・デメリット・物件の探し方】

賃貸マンションでサロン開業【メリット・デメリット・物件の探し方】

最近、サロンを開業する時に賃貸マンションなどを利用する選択肢があることが一般的になってきています。
その理由としては費用を抑えられるなどのメリットがあるからと言えます。

が、しかし!本当に賃貸マンションでサロンを開業すると、費用を抑えられ、テナントを借りるよりも簡単にできるのでしょうか?
この記事では、賃貸マンションでのサロン開業のメリット・デメリットや、開業ができる物件の探し方をご紹介します!

 

 

1.賃貸マンションでの開業

最近多い自宅や賃貸マンションでの開業。
テナントを借りるよりも、手軽にできる!という理由で、サロンの開業を考えている方も多いと思います。
今後テナントを借りてのサロンの開業を考えているけど、まずは賃貸マンションから始めてみる!という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

では実際に、賃貸マンションで開業することのメリットやデメリットは、どのようなことがあるのでしょうか?

 


1-1. 賃貸マンションでサロンを開業することのメリット

・費用

まずはやはり費用の面が大きいですよね。
テナントを借りて開業するよりも、初期費用を抑えられます。
また、家賃も安いですよね。

テナントの場合、工事が必要になることも多いですが、賃貸マンションでは大きな工事を行うことは出来ません。
ですから、施術ベッドなどの家具や備品が最低限揃っていれば、開業が可能です。
その分、工事費などの費用もかかりません。

 

・プライベートサロンのような空間を作れる

賃貸マンションでのサロンは、お客様との距離も近く、よりお客様に満足していただけるサービスの提供が可能です。
また、隠れ家サロンのような特別なサロンを目指すこともできます。

 

・立地条件の良い場所で開業できる

自宅での開業だと、住宅地にあることが多く、どうしても立地条件が悪くなってしまうことが多いです。
サロンのために自宅を引っ越すなんてことはありませんからね。
しかし、サロン用として自宅とは別に借りる場合には、立地条件の良いところで探すことができます。

 

・メリハリがつけられる

自宅サロンのデメリットで、仕事とプライベートのメリハリがつかないということが挙げられますが、自宅とは別の場所で開業することで、仕事とプライベートをきっちり分けることができます。
また、自宅ではないので生活感も出ません。

また、毎月自宅とは別に家賃も払っていかなければなりませんし、責任や意識も変わってくると思います。

 

・自宅サロンではできなかった情報の公開ができる

自宅サロンの場合、住所などの公開を避ける方が多いですが、新たに借りることで、躊躇なく情報の公開ができます。
ですから、集客の面でも大きなメリットになります。

 


1-2. 賃貸マンションでのデメリットは?

・自宅サロンに比べると費用がかかる

テナントを借りるよりも費用はかかりませんが、新たに賃貸マンションを借りるとなると最初に家賃の3ヶ月分ほどはかかります。
また毎月の家賃や水道光熱費もかかります。

 

・サロンの開業ができる賃貸マンションが少ない

後ほど詳しくご紹介しますが、店舗として利用可能な賃貸マンションはとても少ないです。
ですからご自分の理想に合った賃貸マンションを見つけるのはとても大変です。

 

・隣人やマンションにお住まいの方とのトラブルがある可能性も

開業が可能な物件を見つけられても、他の方が住居用としてお住まいの場合には、理解が得られなかったりなどトラブルになる可能性も考えておかなくてはいけません。

 

・路面店などに比べると集客が難しい

自宅サロンに比べると集客は良いかもしれませんが、人通りの多い路面店などで開業するよりも集客は難しくなります。
また、集客が難しくても、毎月の家賃などの支払いがあるので、しっかり集客対策をしておかなくてはなりません。

 


1-3. 賃貸マンションでの開業にはどれくらい初期費用がかかる?

テナントよりも安く、自宅よりも費用がかかると言っても、どれくらいの初期費用が必要になってくるのでしょうか?

・テナントの場合

初期費用としてかかる一番大きなものは物件の契約費用です。
テナントを借りる場合には、保証金がかかります。
これは契約などにより、家賃の何ヶ月分かかかるかは変わります。

家賃が20万円の物件で、保証金が半年分かかる場合は、120万円。
ここに前家賃や仲介手数料などもかかりますので、200万円前後になるでしょう。

家具や機器、備品などの準備もし、内装工事も行う場合にはもっとかかります。
また、初期費用には開業してからの運転資金も用意しておかなくてはいけないので、最低300万円はかかります。

 

・自宅サロンの場合

自宅だと、初期費用はあまりかかりません。
家具や備品などを揃え、内装を大きく工事しなければ30万円ほどで開業できます。

自宅サロンで家賃がかからない分、開業後の運転資金も少なく見積もれます。
また、主婦の方など、生活費に困らないという方もいらっしゃるので、その場合はもっと少ない資金で始めることができます。

 

・賃貸マンションの場合

前家賃に敷金や礼金などが必要です。
家賃10万円で、初期費用に30万円程かかります。
家具や機器、備品などを合わせても60万円前後。

賃貸マンションの場合も、開業後の運転資金の準備をしておかないと、開業してからすぐに資金不足とならないようにしておかなくてはなりません。
最低でも家賃3ヶ月分と運転資金、生活費のことを考えて、プラス70万円程度は用意しておいた方が良いでしょう。

 

 

2.集客対策は?

上記で出ましたが、家賃の支払いもしていかなくてはなりませんし、集客ができないと簡単に閉店に追い込まれてしまう可能性もあります。

では、賃貸マンションでは、どのような集客対策をしていけば良いのでしょうか?

 


2-1.まずはサロンOKの賃貸マンションを借りる

サロンNGの場合、集客が難しくなります。
住所の公開や、看板の設置など、集客に必要なことが出来なくなってしまうからです。

大手のクーポンサイトに掲載ができない場合もあります。
これでは自宅よりも費用がかかるだけで、集客もできずにデメリットばかりです。

ですからまずはサロンOKの賃貸マンションを探すことが重要です。

 


2-2.メリットを活かしてプライベートサロン・隠れ家サロンの演出

メリットで書きましたが、個人サロンの場合は、お客様との距離が近くテナントのサロンに比べると、より良いサービスの提供ができます。
また、お客様にとっても、他のお客様が気になる…という方は多いです。

まつ毛エクステの場合はすっぴんを見られたくなかったり、エステティックの施術内容を知られたくない!というお客様もいますよね。
テナントの場合は、他のお客様もいたり、カーテンだけの仕切りで声が聞こえてきたりします。

賃貸マンションの場合には、その心配はありません。
これはお客様にとってもメリットです。

 

また、お客様との距離が近いので、しっかりカウンセリングを行い、お客様に合わせた施術を行うことで、価格以上の価値や信頼を得ることができます。
そうすることで、リピーターにも繋がりやすくなります。

 

 

3.賃貸マンションで開業はできる?

 

メリットもたくさんありますが、実際にサロンの開業はできるのでしょうか?

 


3-1.サロンができる賃貸マンションは少ない

賃貸マンションが「住居用」となっている場合、開業はできません。
また、店舗営業が可能な物件数は少なく、20分の1にも満たない程度の割合です。

同じ条件の物件でも開業が可能な賃貸マンションは、家賃が倍近く高かったり、とても古い物件だったり、好条件なものを探すのは大変です。

 


3-2.事務所利用可でもサロンはできない

「事務所可」って書いてある賃貸マンションたくさんあるじゃん!と思っても、店舗利用ができるという意味ではありません。
ですから、開業には確認が必要です。

 


3-3.セキュリティの問題

サロンとして利用することで、不特定多数の人の出入りがあることになります。
そこで発生するのがセキュリティの問題です。

事務所の利用ができても、サロンの開業ができないのは、この違いがあります。
事務所の場合は、決まった取引先や、ほとんど来客のない事務所もあります。

しかし、サロンの場合は、身元のわからない不特定多数の人が来る。と判断されてしまうので、サロンの開業を断られることが多くなってしまうのです。

 


3-4.分譲マンションでも難しい

分譲マンションなら大丈夫、という考えも実際には正しくありません。
分譲マンションには管理組合があり、開業がOKというところは少ないでしょう。
これも不特定多数の人が来ることで、セキュリティ面の問題があるからです。

たとえ家主がOKを出しても、管理組合がNGな場合には開業は出来ないので注意が必要です。

 

 

4.内緒でサロンを開業した場合

 

中には「住居用」となっている賃貸マンションで、内緒で開業してしまう方もいます。
これは契約違反になります。

契約違反をした場合、どのようなことが起こるのでしょうか?


4-1.違約金の支払いや退去

「住居用」の賃貸マンションは、当たり前ですが住居として使用するために借りますので契約違反になります。

契約内容にもよりますが、違反したことで違約金を支払わなくてはいけない場合もあります。
もちろん退去になる可能性も十分にあります。
こうなると、サロンの開業のために使った費用も、顧客がついたとしても、全て台無しになります。

 


4-2.集客ができない

たとえサロンを営業していて見つからなかったとしても、集客ができないデメリットがあります。
上記でも書きましたが、看板も出せませんし、住所の公開もできません。
これは集客をする上で大きなデメリットです。

また、大手のクーポンサイトでは、住所の明記ができなければ掲載できないという決まりがあるところもあります。

 

 

5.サロンの開業ができるマンションの探し方

では、これだけサロンの開業ができる物件を探すのが難しい場合、どうやって探せば見つかるのでしょうか?

 


5-1.SOHO可物件で探す

「事務所可」ではサロンの営業はできないことは書きましたが、「SOHO可」ではサロンを開業することができる場合があります。

これは住居としてももちろんですが、事務所や店舗としての利用も可能ということです。
しかし、必ずしも店舗としての利用ができるかは物件により異なりますので、きちんと確認をする必要があります。

 


5-2.大家さんに相談を

検討している賃貸マンションがあれば、まずは大家さんに相談してみるのも良いでしょう。
「住居用」となっていても、許可してくれる場合もあります。

しかし、許可が出たとしても、マンション内に住むご近所さんからのクレームが入る可能性もあるので注意が必要です。

また、大家さんがご近所に見つからないようにすることを条件に許可してくれる場合もありますが、お客様にとってわかりづらい、集客が難しいなどのデメリットもあります。
ご近所にバレないように…と、ご自分もやりづらかったり、気持ちの面でも後ろめたいですよね。

 

 

6.賃貸マンション選びのポイントは?

なかなか物件選びが難しい賃貸マンションでのサロン開業ですが、物件を選ぶ際に抑えておきたいポイントをご紹介します!
賃貸マンションでのサロン開業を考えている方は、是非参考にしてみてください。

 


6-1.お客様の動線を考える

玄関から施術スペースや、トイレなどといった、お客様が利用する場所の動線を見ることが大切です。
玄関から施術スペースまでの流れ、トイレを利用する時に通るスペースなど、お客様目線で見ると良いです。

また、自宅として利用していなくても、キッチンが見えることで、生活感を感じてしまいます。
どうしてもお客様の通る動線にキッチンが目に入る場合には、パーテンションなどで仕切るなどの工夫をしましょう。

 


6-2.フローリング

サロンの内容にもよりますが、エステやネイルなどのサロンの場合、畳よりもフローリングの方が良いですよね。
オイルなどが床に落ちた際にも、簡単に拭き取れるメリットもあります。

どうしても畳の物件しかない場合は、フローリングカーペットやフローリングシートなどを使用することもできます。

 


6-3.駅からの距離、近くの駐車場の確認も

できるだけ駅から近い距離の物件の方が良いですが、家賃が高くなることで断念する方もいるかと思います。
しかしあまりにも駅から遠くならないように、徒歩15分以内には収めたいです。

また、ご自分で実際に歩いてみて、お客様に電話などでスムーズに案内ができるようにしておくことも大切です。
HPに駅からの道順の写真を掲載するのもわかりやすいですよね。

 

お車で来店したいという方ものために、駐車場の確認もしておきましょう。
近くのコインパーキングを2、3箇所把握しておくと良いです。

地域や立地条件によっては、お車での来店が多いサロンもあると思います。
その場合、賃貸マンションで駐車場の契約をしたり、賃貸マンションに駐車場がない場合は近くの駐車場の契約を検討しましょう。
集客にメリットになります。

 


6-4.賃貸マンションの外観や内装にも気を遣う

サロンの開業をする賃貸マンションですから、キレイな外観が良いですよね。
ゴミが散らかっていたり、自転車が乱雑に止められているようなマンションは避けた方が良いです。

また、内装に関しても清潔感のある内装であれば、内装にかける費用も少なく済みます。
しかしその分、家賃が高くなることが多いので、しっかり考慮して決めましょう。

 

いかがでしたか?
賃貸マンションでのサロンの開業は、費用は抑えられますが、サロンの開業ができる賃貸マンションが少なく、物件選びが大変です。

しかし良い物件を見つけることができれば、費用だけでなくたくさんのメリットがあります。
サロンの開業を考えている方は、賃貸マンションでの開業から始めてみるのもオススメです!

 

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